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歯周病が与える全身への影響part2

2021.10.27

歯周病が与える全身への影響part2

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前回のブログの続きです・・・

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・狭心症、心筋梗塞、感染症心内膜炎

動脈硬化により心筋に血液を送る血管が狭くなったり、ふさがってしまうなどし、心筋に血液供給が出来なくなり死に至ることがある病気です。

動脈硬化は、不適切な食生活や運動不足、ストレスなどの生活習慣が要因とされていましたが、別の因子として歯周病菌などの細菌感染が近年になって注目されてきています。

歯周病菌などの刺激によって、動脈硬化を誘導する物質が出ることから血管内にプラークが生じます。そうすると血液の通り道は細くなり、プラークが剥がれて血の塊ができてしまい血管が詰まる原因になってしまいます。

歯周病が進行していると、これらの心疾患になる確立が約3.6倍も高まります。

すでに心臓に病気がある場合、血液に入り込んだ歯周病菌が、人工弁や心内膜などに付着して増殖し、感染性心内膜炎になることがあります。

※プラーク…お粥のようにじゅくじゅくとした脂肪のかたまり

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・脳卒中、脳梗塞

脳卒中とは、脳の中の血管が詰まったり、破れたりしてしまう病気の事です。

その中でも様々な病気が有りますが、脳梗塞と繋がりの深い、動脈硬化が起きた血管から歯周病菌が検出されたという研究結果が出ています。

歯周病の方は、そうでない方の2.8倍脳梗塞になりやすいとも言われています。

また、重度の後遺症をおってしまった方は、口腔内のケアが困難になり歯周病へのリスクが高くなります。

このように、脳卒中と歯周病は相互に悪影響を及ぼしてしまう事が分かります。

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関節炎、腎炎

関節炎や糸球体腎炎は、ウィルスや細菌の感染が発症するひとつの原因としてあります。

中でも、黄色ブドウ球菌や連鎖球菌の多くは、歯周病原性細菌など口腔内に多く存在し、それらの細菌が血液に入り込む事で関節炎や糸球体腎炎が発症することがあります。

また、100年以上も前から、関節リウマチ患者に歯周病がみられる確率が高いことが知られており、歯の数が少ないほど重症度が高い傾向が認められています。

慢性関節リウマチの患者さんの膝や関節の中にある滑液という液から、通常では自分の体にないACPAという抗体が検出され、この抗体は様々な菌がタンパク分解毒素を出したことが原因だとわかってきています。その原因となる菌の中に、歯周病の原因であるPg菌がいるのです。実際慢性関節リウマチの患者さんの滑液の中にPg菌がいたことも明らかになっており、歯周病患者は関節リウマチになる確率が2倍であることも報告されています。

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・低体重児童出産、早産

妊娠中は様々な事が原因で歯周病になりやすく、悪化する恐れが有ります。

エストロゲンという女性ホルモンがある歯周病菌の増殖を促したり、プロゲステロンというホルモンが炎症の元であるプロスタグランジンという物質を刺激し、歯肉に炎症を起こしやすくしてしまいます。

これらのホルモンは妊娠終期になると月経時の10~30倍になると言われており、妊娠中期から後期にかけ、妊娠性歯肉炎が起こりやすく、悪化させてしまいます。

そして、歯周病菌が歯周ポケットの血液から全身に入り込み子宮や胎盤に運ばれると、子宮の平滑筋収縮や子宮頸部の拡張を引き起こし、胎児の成長を妨げてしまいます。

歯周病患者はそうでない方に比べ、早産(37週未満)や低体重児出産(2,500g未満)のリスクが高まり、その危険率は7倍とも言われています。

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2回にわたり歯周病が全身へどのような影響を当てえているのかお伝えしてきましたが、このように、口腔内だけの問題ではなく、全身へ様々な影響を与え、生活習慣病と相互に深く関係している事がわかります。

生活習慣病の治療とともに歯周病の治療を行うことで、それらの病気の改善が期待できると言えます。

そして、歯周病は全身への影響を持つという事を意識する事が大切です。

生活習慣を見直すとともに、口腔内のケアもできているか見直してみましょう。

セルフケアでは手の届かない所を歯科医院で行うことで、歯周病の発症率を抑える事ができます。